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title: "Re: Hello, World"
slug: "hello-world"
publishedAt: "2026-06-10T23:00:00.000Z"
updatedAt: "2026-06-12T11:35:03.096Z"
tags: ["ampless","個人サイト","AI"]
excerpt: "2002年から使っているishinao.netを、もう一度個人Webサイトとして復活させた。きっかけは自作CMS amplessのpublic beta公開だが、主役は個人サイトの復権である。Hello, Worldをもう一度言い直す、AI時代の居場所づくりの話。"
canonical: "https://ishinao.net/hello-world"
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## ishinao.net をまた動かす

ishinao.net は、ずいぶん昔から使っているドメインだ。

whois を見たら、Creation Date は 2002-01-13T00:36:49Z だった。もう24年くらい前である。ドメインだけ見ると、そこそこ年季の入った個人サイトみたいな顔をしている。

ただ、ここ数年のishinao.netは、そういう顔に見合う中身ではなかった。

昔はブログ、というかWeb日記があった。技術メモを書いたり、買ったものの話を書いたり、気になったニュースに反応したりしていた。ところが最近は、壊れた自作ツールがエラーを吐いたままだった。ドメインだけ持っていて、中身はない。そういう状態でしばらく放置していた。

それを、ようやくまた動かすことにした。

きっかけは、わたしが作っている [ampless CMS](https://ampless.heavymoons.net/) をpublic betaにして、[GitHubリポジトリ](https://github.com/heavymoons/ampless)も公開したことだ。

ただし、この記事の主役はamplessではない。amplessは、この古いドメインをもう一度ちゃんと個人Webサイトとして動かすための道具であり、きっかけだ。

自分で作ったCMSを、自分のサイトで使う。床が抜けたら自分で床を貼り直す。窓が開かなければ油を差す。そういうドッグフーディングの場所として、ishinao.netを復活させることにした。

## 個人Webサイト、Web日記、ブログ

インターネット老人会みたいな話をすると、昔はまず個人Webサイトがあった。トップページがあり、プロフィールがあり、リンク集があり、更新履歴があり、その中にWeb日記が置かれていた。訪問カウンターが回り、キリ番報告があった。

Web日記は、いま思うとかなり不思議な場所だった。誰に向けているのかよく分からないまま、その日に見たもの、買ったもの、作業したこと、腹が立ったことを書く。毎日きっちり更新する人もいたし、数週間空いてから何事もなかったように戻ってくる人もいた。

わたしの場合、本当の初期はHTMLを書いていた。ホームページビルダーを使っていたんだったかな。ページを作り、リンクを張り、更新履歴を書き換える。そういう普通の個人Webサイトだった。

ただ、比較的すぐに自作のCGIツールへ移行した。昔は、いわゆる動的Webアプリケーションを、ざっくりCGIツールと呼んでいた。自分で作ったCMSというかWeb日記ツールをいろいろ使ったし、Hyper NIKKI System や tDiary のようなオープンソースのWeb日記ツールも使っていた。

CGIという言葉も、今考えると少し不思議である。Common Gateway Interface。本来はWebサーバーと外部プログラムをつなぐためのインターフェース定義の名前なのに、なぜか動的Webアプリケーション全般を表す名前として使われていた。PHPで動いているものまでまとめてCGIツールと呼んでいた気がする。USBメモリをUSBと呼ぶのに近い？

そのうち、Web日記はブログと呼ばれるものになっていった。RSS、コメント、トラックバック、タグ。そういうものが出てきて、Webで文章を書く作法が少しずつ変わっていった。

そのあと、ブログサービスやSNSが普通になった。自分でサーバーを用意しなくてもいい。デザインを作らなくてもいい。読者も最初からそこにいる。短い近況ならSNSで済むし、長い文章を書く場所もいろいろある。

そうなると、自分でドメインを持ち、CMSを動かし、テーマを直しながら個人サイトを続ける人たちはだいぶ減っていった。わたしも、その流れにかなり乗っていた。ドメインはある。昔の記憶もある。でも、サイトとしてはちゃんと動いていない。そういう状態が続いていた。

## 自分のサイトは自分で好きにできる

それでも、自分のサイトは自分で好きにできる。

トップページをどう見せるか。記事ページに何を置くか。Xに共有したときの文面をどうするか。タグを1つだけ出すのか、3つ並べるのか。昔の記事をどう残すのか。そういう細かいところを、誰かのプラットフォームの都合ではなく、自分の都合で決められる。

これは、ただの懐古趣味ではないと思う。プラットフォームは便利だが、そこで書いたものは、そのプラットフォームに寄稿しているようなものだ。タイムライン、通知、広告、レコメンド、サービス側のUI変更。すべてを自分でコントロールすることは基本できない。

個人サイトは、もう少し雑に置いておける。読まれるかどうかは別として、そこにある。派手に伸びなくてもいい。誰かのおすすめ欄に乗らなくてもいい。あとから自分で見返したときに、この時期の自分はこういうことを考えていたのだな、と分かればそれでいい部分もある。

昔のWeb日記には、そういう感じがあった。世界へ発信しているというより、自分の場所に書いている。たまたま読みに来た人が読む。そのくらいの距離感である。

ishinao.netを復活させたいと思ったのも、たぶんそこだ。SNSに全部流して終わりではなく、自分の場所に置いておきたい。ニュースを見て考えたこと、AIと相談しながらまとめたこと、雑な日記、技術メモ、作ったものの話。そういうものを、自分のドメインの下に置いておきたい。

## AIを使う前提で個人Webサイトを作る

最近はAIエージェントを使ったコーディングや文章作成が、普通に使える道具になってきた。そうなってくると、個人Webサイトをもう一度やる意味も少し変わってくる。

AIコーディングを試している人は多いだろうが、それをどこで実践するかは意外と難しい。仕事のコードをいきなり丸ごとAIに任せるのは怖い。かといって、実戦で試さないとノウハウはたまらない。

その実験場として、個人Webサイトはちょうどいい。

AIエージェントにテーマのファイルを読んでもらい、カスタマイズしてもらう。デザイン修正結果をブラウザで確認してもらい、スクリーンショットを撮る。問題なければGitHubにコミットしてデプロイしてもらう。あるいはMCP経由で画像をアップロードしたり、記事本文を書いて更新してもらう。

このサイトのカスタムテーマも、AIと相談しながら作った。最初からきれいな完成品が出てくる、というより、言葉で指示しながら少しずつ直していく感じだ。「もっと個人ブログっぽくしたい」とか、「共有リンクは文字ではなくXアイコンだけでいい」とか、「本文の幅が少し広い」とか、そういう雑な要望を投げる。すると、だんだんそれっぽくなる。たまにそれっぽくなりすぎるので、また直す。

記事を書くことも同じだ。ざっくり書いた誤字脱字だらけの下書きをAIに渡して、構成を直したり、足りない説明を足したり、逆に余計に真面目になりすぎたところを崩したりする。最後はMCPツール越しにamplessへdraft投稿する。あとから読み直して、また修正する。

このところ、流れてきたニュースで気になったことを雑にメモして、AIエージェントへ「これを記事にまとめて」と頼んだりしている。

文章を書くことも、サイトを管理・運営することも、AIエージェント越しにかなり透過的にできるようになってきた。個人サイトは、ただの公開場所ではなく、AIエージェントと一緒に触れる作業場所になる。

## というわけで

久しぶりに ishinao.net をフルカスタム可能な個人Webサイトとして復活させた。

HTML手書きの個人Webサイトから始まり、Web日記を書き、それがブログになり、やがてSNSやブログサービスが当たり前になった。その流れを通ってきた身としては、いまさら自分でサイトを運営するのは少し古くさい。

ただ、AIエージェントに手伝ってもらいながら、テーマを直し、記事を書き、メディアを扱い、公開ページを確認していくと、その古くささが少し違って見える。昔の個人サイトをそのまま再現するのではなく、今の道具で自分の場所を作り直す感じがある。

どれくらい続くかはわからない。ただ、壊れた自作ツールがエラーを吐いたまま置いておくよりはずっといい。

ここからまた、少しずつ書いたり作ったりしていこうかと思う。
