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title: "麻雀を賭け事から遠ざけたいのに、ギャンブルの広告と仕事が集まる理由"
slug: "mahjong-pro-pachinko-work"
publishedAt: "2026-08-27T13:05:19.789Z"
updatedAt: "2026-08-27T13:07:32.860Z"
tags: ["麻雀","Mリーグ","ギャンブル"]
excerpt: "Mリーグは麻雀を賭け事ではなく競技として広げてきた。それでもWINTICKETがトップスポンサーになり、麻雀プロにはパチンコ・パチスロの仕事が集まる。結局、広告を出す側には、麻雀ファンはギャンブル好きに見えているのだと思う。"
canonical: "https://ishinao.net/mahjong-pro-pachinko-work"
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Mリーグ2025-26シーズンのトップスポンサーには、競輪・オートレースのネット投票サービスである[WINTICKET](https://m-league.jp/news202509101200/)がいる。麻雀を賭け事ではなく競技として広げてきたリーグの大きなスポンサーが公営ギャンブル、というのはどうにも座りが悪い。

麻雀プロが公営ギャンブルの番組や、パチンコ・パチスロの仕事をしているのも昔からあまり好きではなかった。Mリーグによって、麻雀は賭け事だからではなく、ゲームとしておもしろく、見て楽しめるものだということがかなり広まったと思う。せっかくそこから麻雀を知る人が増えているのに、また「麻雀もそのあたりのものです」という場所へ戻っていく感じがする。

とはいえ、ギャンブルの広告や仕事が麻雀に集まる理由は、そんなに難しくないのだろう。広告を出す側が、麻雀なんてギャンブル好きが見るものだと思っているからである。麻雀を見ている人なら競輪にも投票するかもしれないし、パチンコ店へ麻雀プロを呼べば、そのファンが来るかもしれない。そう思われているから広告費や出演料が出る。

Mリーグ側は、麻雀そのものの面白さや選手の物語を見せて、これまで麻雀を見なかった人にも広げたい。一方、広告を出す側は、いま見ている人のうち何人が自分たちの客になるかを見ている。

最近、麻雀プロはパチンコなどをやったほうがいい、という話を見かけた。最初は何を言っているんだと思ったのだが、理由を聞くと、それはそれであるかもしれないと思った。

麻雀では確率や期待値を考える。しかし、計算として確率を知っていることと、その確率が実際にどう起こるのかを分かっていることは、たぶん別である。

たとえば、10％で当たるガチャがあったとする。10％なら10回やれば出るんじゃないか、という気がするが、10回で一度以上当たる確率は約65％しかない。10回やっても、だいたい3人に1人は一度も当たらない。

数字を見ればそうなのだが、人間の感覚はなかなか納得しない。十分起こりそうなことがずっと起こらなかったり、めったにないことが続けて起こったりする。期待値の高い選択をしても負けるし、変な選択をしても勝つ。パチンコやパチスロのような、確率で何かが起こるゲームをたくさんやると、その妙な偏りを肌で覚えられるという話だった。

これは麻雀プロにはたしかに役に立ちそうである。よい結果になったから正しい打牌だった、負けたから間違っていた、と短い結果だけで判断しないためには、確率と実際の結果が平気でずれることを知っていたほうがいい。頭で知るだけでなく、何度も食らっておく意味はある。

ただし、麻雀プロがパチンコを打つことに意味があるのと、麻雀プロとしてパチンコの仕事をすることは別の話である。前者には以前より納得できるようになったが、それで後者まで好きになったわけではない。

パチンコ・パチスロ店への来店営業は、麻雀プロにとって大きな収入源のひとつになっている。麻雀プロが麻雀だけで食べていけるわけでもなく、そこにまとまった仕事があるなら受けるのは分かる。個人にだけ麻雀のイメージのために断れというのも、ずいぶん勝手な話ではある。

こうなると、個々のプロがギャンブル好きだからという話ではなく、麻雀業界の収入がそちらとつながっているという話である。スポンサーは麻雀ファンをギャンブルの見込み客だと思い、麻雀プロにはその客を連れてくる仕事が集まる。少なくとも広告を出す側から見れば、麻雀とギャンブルはつながっているように見えているんだろう。

わたしがギャンブルの広告や営業を見るたびに嫌になるのは、ギャンブルが嫌いだからだけではないのだと思う。麻雀は賭け事から離れて、それ自体でおもしろいゲームになっていると思いたいのに、外からはまだ「ギャンブル好きが見るもの」だと評価されている。それを広告のたびに見せられるのが嫌なのだ。まあ、その広告に効果があるから続いているのだろう。そこも含めて、やっぱりあまり好きではない。
